味噌はその家の味がするんだよ
むかし小菅村ではそれぞれの家で味噌を仕込んでいたそうです。材料も分量も作り方も、みんな少しずつ違うから、それぞれの家で個性のある味噌の味になりました。
原料となる大豆は自分で育て、麹も自分たちで米をふかして作っていたそうです。
いまでも自分で味噌を作る家は多く、毎年3月になると家々が味噌づくりを行う、ちょっとした風物詩です。
味噌づくりは家々で継がれてきましたが、むかしよりはちょっと塩分ひかえめになってきたそうです。
美味しい味噌づくりにかかせない水
味噌づくりには大量のお水が必要って、知っていますか?
味噌の原料となる大豆は、水につけて一晩寝かせると、水を吸って大きさが2倍ほどにふくれ上がります。
水を吸った大豆をさらに大きな鍋でグツグツ煮ることで、さらに水を吸わせ柔らかくします。
味噌づくりにつかう大事な水は多摩川源流のお水。豊かな自然の中で育まれた美味しいお水が、味噌をより一層美味しくします。
手づくりだからこその こだわり
鍋で煮た大豆はじっくり冷ましてから、大豆を機械で砕き、塩と麹を混ぜます。
この混ぜる工程で手を抜くと味噌がポソポソになってしまうらしく、木ベラで丹念に混ぜることで粘りのある美味しい味噌が出来上がります。
麹は米麹を主に、麦麹をブレンドしています。米麹はお米のような甘みを引き出し、麦麹によりパンのような香ばしい香りがします。
味噌は一年寝かせれば食べることができますが、二年寝かしてもまだ早く、三年してようやく色が濃く、味が落ち着き、香りが立ってくるので、小金持ち工房の味噌は三年寝かしたものを出荷しています。
いつまでも楽しく元気に続けたい
小金持ち工房は小菅村に住む6人のおばあちゃんの集まりで、味噌や漬け物を作って道の駅に出したり、土日はそば屋さんを営業しています。
小金持ち工房はその名のとおり、お客様に喜んでもらえる小菅の食べ物をだしてちょっとお金を儲けたいという思いから名前を付けたそうです。
長い間仕事と生活を共にしてきたおばあちゃんたちの職場はいつも楽しそうです。
楽しく働くことは元気の秘訣。小金持ち工房のおばあちゃんがつくる手づくり味噌は、小菅村の元気の源です。
小金持ち工房のおかあさんたち